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国際協力
- アフガニスタン女性支援プログラム
- パタン・ブンガマティ プログラム
- Happy Girls Home 「子どもの家」
- ドダウリ村住民のための支援事業
- ネパール大地震 緊急支援活動 2015年4月~
- ウズベキスタン プログラム
- TIFAネパール自立会
- ネパールでの支援活動
- サナチェタナ小学校 支援プログラム
コロナ感染拡大の中、対策をしっかり取って実施し、22人の方々にご参加いただきました。
講師の桐生さんのお話を聞いて、イスラム原理主義に反して女性の自立や子どもたちのため命がけで識字教育や職業訓練、学校建設や医療活動などしているRAWAの女性たちに強く心を打たれました。この地球上で同じ時代に生きている者として何か少しでもできることをしたいと思いました。
「彼女たちの活動に頭が下がる、非常に感銘を受けた」「バーミャンや中村哲さんのことしか知らなかったが、更に厳しい現実を知って胸が痛む、何が出来るか考えたい」など感想を多数頂きました。
お話の内容については下記をご覧ください。
←すてっぷ情報ライブラリーの蔵書より
<講演記録>
*なぜアフガニスタンに関わることになったか
小学6年生の担任をしていた当時、やんちゃな生徒たちに卒業前に何か一つでも真剣に取り組ませたいと、総合学習でアフガニスタンを取り上げた。米軍の誤爆の犠牲となっている子どもたちのために生徒たちが集めた募金40万円を「直接届けてほしい」と頼まれて、西垣敬子さん(宝塚アフガニスタン協会)に付いて初めて現地へ行った。
*アフガニスタンの国情と現状
・面積は日本の1.7倍で、7か国に国境を接している。農業や酪農以外の産業はほとんどなく、自然豊かなところ。
・1979年のソ連侵攻以降、戦火が途絶えることがなかったが、アフガニスタンから戦争をしかけたことは一度もない。大国の戦場となり翻弄され続けている。地雷も無数に埋まっている。
・気候変動による極端な干ばつと洪水が繰り返し起こり、農山村からの避難民が大量に発生している。
・タリバンが武力を背景に勢力を拡大し、治安が悪化。「朝出かけた家族が夕方帰って来られるかわからない」
・世界中からの巨額の支援金の大半は権力者のフトコロに入り、貧富の格差が益々広がっている。
*女性差別の問題
・憲法では男女同権と定められているが、イスラムを曲解した因習により、根強い女性差別や虐待がある。
名誉殺人(家族の名誉を傷つけたと妻や娘を殺す)、児童婚(お金と引換えに娘を嫁に出す)など。識字率も低い。
*RAWA(アフガニスタン女性革命協会)の社会変革を目指す活動
平和・人権・民主主義を求めて、いろんな組織とのネットワークを作り、多角的に活動している。
・OPAWC(女性の生活支援・能力開発)、AFCECO(児童養護施設)、HAWCA(女性のためのシェルター)など。
このような活動は外国からの支援金で成り立っているが、年々減少し、運営がひっ迫している。
・「アフガン連帯党」(Solidarity Party of Afghanistan) RAWAをバックで支えている左派政党。若者が増えている。
*RAWAのポリシー「教育が一番大切」
RAWAと連帯する会は、RAWAがパキスタンの難民キャンプで設立した「ヘワド・ハイスクール」を支援してきたが、現在は、アフガニスタンに帰還した子どもたちのために昨年開校した「ビビグルスクール」の運営を支援している。 これらの施設で教育を受けた子どもたちが成長してRAWAの活動を担っていくことが多い。資金難ではあるが、アフガン社会のこれからのために、日本から継続して支援していきたい。
*質疑応答より
・なぜ自国の女性に対してこんな酷いことをするのか?
→女性差別の風潮はあるが、教育を受けて良識のある人、特に若い世代は女性の権利を認めている人も多い。
・昨年RAWAメンバー(サラさん)を招聘した時の苦労や印象は?
→日本のビザ取得にはパキスタンに行かなければならず大変苦労した。養護施設出身のサラさんは勉学への強い熱意を持ち、歯医者を目指している。機会さえあれば勉強して夢を叶えたいと思っている若者は沢山いる。
・RAWAでリーダーとして活動している女性たちはどのような家庭で育ったのか?
→理解のある家庭出身ではなく、保守的な家庭で「これはおかしい」という思いをバネに自ら勉強した女性が多い。
(記録 筒井百合子)