TIFAセミナー「多様なイスラームを知ろう~アジアのイスラーム社会、マレーシアを例に~」を開催しました

活動:
TIFAセミナー
記事更新日:
2015/03/26

TIFAセミナー「多様なイスラームを知ろう~アジアのイスラーム社会、マレーシアを例に~」                              

2月28日(土) 豊中市立男女共同参画センターすてっぷ  セミナー室1ABC

テロなどのニュースで、「イスラーム」→「イスラム国」「アルカイダ」「タリバン」とイメージされがちなイスラム教ですが、TIFAがお付き合いしているイスラム教徒のみなさんは、みんなとても誠実で優しい人が多いです。世界にはさまざまなイスラーム社会があることを知っていただきたいと企画したセミナーです。

講師の信田敏宏先生はまずはじめに、特にイスラームの研究家でないですがと前置きされ、しかし「イスラム国(IS)」によるあの残忍な人質事件が続いて起こったことで内容を少し変えてイスラーム世界の現状や、イスラームとは何か?など基礎的なことに時間を割いて話されました。

20150228 NO2 20150228 イスラム NO1

イスラーム世界の現状;ムスリム(イスラム教徒)は世界の人口の約2割、16億人。9.11アメリカ同時多発テロでイスラームへの関心が高まった。その後のアフガン戦争やイラク戦争によりイスラム過激派のテロも頻繁になり、不安定な中東情勢が続く中、ISの勢力が拡大していった。イスラームへの負のイメージが拡がりつつあるが、その根っこには貧困、差別、イスラム教への無理解などがある。

イスラームとは何か?;イスラームとはアッラーを唯一の神とし絶対服従を説く。ムハンマドはアッラーの使徒であり預言者。ムハンマドが神から授かった言葉をそのまま記録したものがクルアーン(コーラン)。クルアーンには、聖地メッカに向かい5回礼拝すること、貧しい人々への喜捨、ラマダーン月の断食、マッカ(メッカ)への巡礼、他にも豚肉を食べてはいけない、女性の身だしなみなどイスラム教徒の守るべき事柄が書かれている。

イスラーム復興;イスラム世界は植民地化によって西欧的な思想による近代化が進み、そのことに反発してクルアーンの精神に立ち返り本来のイスラーム社会への復帰を求める思想・運動が興った。例えば1979年のイラン・イスラーム革命、シーア派ホメイニ師を指導者とした勢力が政権を奪還した。シャリーア(イスラム法)には石打ちの刑や斬首など現代社会において過酷とされる刑罰も存在。

イスラム教には2大宗派としてシーア派とスンニ派があり「イスラム国」はスンニ派のサラフィー・ジハード主義で初期イスラームへの回帰の思想。ジハード(聖戦)はアッラーのために自己犠牲をいとわず戦う、又は奮闘努力することを言うが、今は武器を手にした武力闘争が前面に出ている。

 

次に今回のテーマである多様なイスラームの例として、マレーシアにおけるイスラームとご専門のマレーシア先住民オランアスリについて述べられました。

オランアスリは独自の信仰があったがやはりここでも1970年以降イスラーム復興の動きが盛んになりイスラーム化が進んだ。しかしマレーシアはマレー人の他に多民族で構成されているので宗教の自由も認められており、国としては穏健なイスラーム化路線を継承している。

お話の途中で見せていただいた世界各地から集まったマッカ巡礼の人々の映像には圧倒された。

また終わりにラマダン断食のDVDも見せていただきました。日没の合図と同時に食事を取る家族の様子に食べられることの有り難さが伝わってきました。信田先生がマレーシア滞在中、断食にチャレンジしたが暑い上に水分を取れないのがきつかった、起床が遅かったのでステイしている家の人達が夜明け前にも食べていたのを知らなかったなど、おもしろい体験談を話してくださりました。

結びに、現在起きているイスラームの問題は様々な観点から考え理解していくことが大切であり、私たちが得ている情報はほんの一部でしかなく操作されていたりもすると言われたことが心に残りました。マレーシアの留学生ラフマットさん、アフガニスタンのレザさんも参加してよかったと言われ、参加者からも熱心な質問やアンケートにもイスラムのことがよく分かったという声が多かったです。

[注:信田さんはアラビア語の発音に近い「イスラーム」という表現を使われています。]

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