【TIFAセミナー】 イラク、シリア避難民の現状 映像ジャーナリスト・玉本英子さんが見てきた女性と子どもたち

活動:
TIFAセミナー
記事更新日:
2016/08/01

【報告】TIFAセミナー

イラク、シリア避難民の現状

映像ジャーナリスト・玉本英子さんが見てきた女性と子どもたち

日時:2016年6月19日(日) 午後2時~4時

場所:とよなか男女共同参画推進センター「すてっぷ」 セミナー室1ABC

映像とお話:玉本英子さん(アジアプレスインターナショナル)

 

シリア、イラクの現地取材から戻られた玉本英子さんに最新の映像を見せていただきながらお話しを聴きました。

TIFAseminar 20160619 (4)

海岸に流れ着いた子どもの遺体の衝撃的な写真で世界中にシリア難民問題を突きつけたその幼子兄弟の写真から、どうして大挙して避難民となってヨーロッパに逃れようとしたのか、シリアのコバニでの状況から話された。

クルド人が多く住むコバニは、ISに侵攻されたがクルド人民組織によって奪還。しかしISに包囲され、厳しい状態にあった。瓦礫と化した町には日常的にISのロケット弾攻撃があり、それに対して米国など有志連合の空爆も続き、多くの人がトルコに逃げた。しかし仕事が無くたくさんの人がヨーロッパ、特にドイツへと向かった。

トルコに残った避難民ウバタくんの家に招待されたが、灯りが漏れて攻撃の対象にならないよう窓は全部ブロックで塞いでいた。子ども達はストレスが溜まるし、高等教育を受ける機会も無いし、シリアに戻りたいが戻れないと親は嘆く。結局親戚のいる米国へ渡った。

次に永年にわたり取材を続けているイラク、中でも北部のクルド系ヤズディ教徒の多く住むシンジャルの悲惨な状況を話された。ヤズディー教は独特の宗教で、2014年8月にISに侵攻されイスラム教への改宗を拒んだ男達は虐殺、女性や子どもは奴隷としてIS支配地域に連れて行かれた。19歳のイアンさんはお腹に2番目の子どもがいるにも拘わらず結婚させられた。助けもありうまく脱出、親戚と連絡できて今はドイツでメンタルケアを受けドイツ語学習に励んでいる。月1200ユーロの手当もらっている。「何が悪いのか、誰に責任があるのか、こんな酷い目に合わせるなんて!」という言葉に強い怒りと悲しみを感じる。TIFAseminar 20160619 (3)

シンジャルは有志連合の空爆でISは撤退したがヤズディー教徒への支援が少なくなった。

ISが撤退した地域でも、宗派間の裏切り等で不信感が残り修復が難しくなっている。例えばファルージャのスンニ派とシーア派。

終わりに玉本さんは「遠い国のことで我々と関係ないと思わないで他の地域や国の人達のことを考えることが大切で皆が心を寄せることが争いを防ぐきっかけになると思う。これからもこの地域の出来事を伝えるため身の安全を十分確保した上で取材を続ける。ただの知りたがり屋の行動ではないということを知って欲しい。」と結ばれた。

その後の質疑応答では、危険な所へ行く理由についてさらに「伝えなければならないことを伝えるため。20年間の取材を通じて現地に多くの友人がいる。十分な注意を怠らない。自分自身だったらどうするかと考えるためにも知ることが大切。」と付け加えられた。またイラクでの日本に対するイメージについては「日本企業へのイメージはよい。ISのテロなどは自分たちのようなジャーナリストより駐在員や旅行者の方がより危険があるのでは。」など熱心なやり取りがありました。なお、帰り際にヤズディー教徒の子どもの教育支援にカンパをお願いしたところ26,200円集まり、「次回必ず届けます」ととても感謝されていました。

TIFAseminar 20160619 (2)

閉会後の交流会にも18人もの方が残られ、日本の難民受け入れは難しい、イラクの現状はイラク人自身が“もう腐っている”というぐらい酷い状況、日本は自国が大国と思っているが彼らからみればアジアの小さな国、などいろいろ話が出ました。

たくさん集まったアンケートにも知ることの大切さが書かれていました。玉本さんのように現地で取材しそこで暮らす人々の生の声を伝える活動はまさに国際貢献だと思います。傲慢とか迷惑者などと批判するなどもっての外です。現場でしか得られない情報を私たちに伝えて頂けることに感謝しています。(上田)

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